社長ブログ

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住んでからの不具合はどんなものが多い?

2017年5月6日

建築産業、特に住宅産業はクレーム産業だと言われます。工場で完全機械化された設備のもとで、単一商品を大量生産しているのとはわけが違い、住宅は現場で職人の技術によって、ゼロから一つ一つの技術の積み重ねにより完成させていく商品です。ですから1mmの狂いもない住宅なんてありません。例えば家の一番大事な柱は、1mmの狂いもなく真っ直ぐ立っているかと言えば、そんなことはあり得ません。でも自動車でいえば、エンジンの部品が1mmでも狂っていれば、エンジンとしての役割は果たさないどころか、エンジンが動きませんね。

昔から、大工仕事に使う『指金(さしがね)』というL型をした金物でできた物差し(矩尺とも言います)がありますが、その物差しの一番小さいメモリは5厘なのです。5厘とはメートル法でいう約1.5mmに当たります。それより小さいメモリはありませんでした。細かな仕事は、大工の匠の技に頼っていたのです。そもそもが柱が真っ直ぐ建っていない、床も全く水平ではないという前提で工事が進んでいくので、大工の長年の経験と技が仕上がりに影響してくるのです。木造住宅の出来ばえは、70%が大工の匠の技にかかっていると、以前にもお話した通りです。ですから、住んでからの不具合は出るものだと思った方がよさそうです。それが大工や他の職人の腕により重大な不具合になるのか、大したことのない簡単な調整で済むのかの違いとなって来ます。

では、どんな不具合が多いのでしょうか?データによると、全体の不具合の80%が雨漏りで占めています。日本は世界的に見ても雨の多い国です。そんなことも影響していると考えられますが、一番影響しているのは、

  1. 屋根の形が複雑である。
  2. 雨漏りに対する技術的な事を理解して施工していない。
  3. 施工を職人任せにして、雨漏れ対策の施工チェックをしていない。
  4. 施工費のコストが上がるので、そこそこの施工対策で済ましてしまう。

等々があげられます。

雨漏れ以外の部分の不具合については、構造材の材積不足、使用する下地材や仕上げ材の品質などがあげられそうです。つまり建築コストを抑える事による影響ですね。

結局コスト削減の行きつくところは、材木の材積を少なくするか、材木の品質を落とすか、化学薬品漬けの安い仕上げ材を使うか、職人の施工費をカットするかしかないんです。

注)材積:すべての構造材(土台、柱、梁等)を立方体として計算し合計した㎥数。材積があまりにも少ないと、材木が徐々に反り、ねじれ、ゆがみが起こり出し、10~15年程度たった頃に壁の曲がり・反り・床の不陸等が発生することがある。材積量を少なくすれば建築費も安くなるが、建物の寿命も短くなる。

https://allabout.co.jp/gm/gc/468847/