社長ブログ

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建物の出来栄えは大工の腕で決まる

2019年8月18日

昨今若い働き手不足が問題になっていますが、建築業界においても職人不足について問題になっています。昔から3Kと言われている職種、きつい・汚い・危険が付き物の建築業界、今では50代~60代世代の職人が中心になって現場が仕上がっているのが現実です。特に3Kといわれる職種は、基礎工事・大工・左官・屋根等の屋外で働く職種に多いです。

たとえば、大工仕事を例にとると、一から仕事の基本を覚えるために3~5年間親方のもとで働きます。その後少しづつ仕事を任されて、一人でなんでもこなせる職人へと成長していきます。この間5~7年程かかるわけです。そんな下積みをして一人前の職人になっても、稼ぎ(賃金)はそれほど多くないのです。だから建築に携わる職人、特に3Kといわれる職人にはなりたくないのかもしれません。

家の出来栄えの7割は大工の腕で決まると昔から言われています。つまり大工の技量70%、その他仕上げ工事の技量30パーセントの割合です。極端な話、大工の腕が良ければその後に施工する仕上げ業者の施工が多少悪くても綺麗に仕上がるという事です。逆に大工の腕が悪いと仕上げ業者の腕が良くてもそれなりの家になってしまいます。

それと労働環境にも原因があると思われます。今の夏は猛暑で日中は35度以上の日々が続き、冬は北風ビュービュー吹く中仕事をしなければならない環境で、誰もそんなところで仕事をしたいとは思いませんよね。だから職人ってモノ作りに興味がある人でなければ良いものが出来上がらないと思います。

あと10年もすると60代~70代の職人が中心になってきますが、70代の職人は現役を引退しているでしょう。そうなると中心になる職人は60代の職人、20年後にはその職人たちも引退しますから3Kと言われている職種の職人は激減していくことは間違いありません。

そんな職人不足の時代に入ってくると、家を建てるのにも当然影響が出てきます。少しの技量でこなせるような家の造りにする、つまり難しい施工方法や細かな技術が不必要な単一的な家を造っていくしかないのです。プラモデルのようにパーツは出来上がっていて、それをくっつけていって出来上がる家の感じです。

そう考えるとちょっと寂しい気もしますが、これからの家づくりはある程度しょうがないのかもしれません。家づくりにこだわりを持っている人には物足りないかもしれません。

こだわりの家を建てるのであれば、職人もそれなりの技量でそれなりの時間をかけて造りますから、それ相応の費用も必要になってきます。

昔はノミやカンナの刃は自分で研いでいたものですが、今はホームセンターに行けば使い捨ての刃がたくさん売っています。苦労して研ぐ必要がないんです。もっともノミやカンナを一人前に使いこなせる大工がどのくらいいるでしょうか?今の時代ノミやカンナ、手ノコ(のこぎり)を使わなくても家が建つ時代なんです。

笑い話で、一人前に仕事をこなせるのは大工(大九)、技量がないものは大八とか言っていました 笑。

あと10年~15年で日本の建築職人事情は大きく変わっていくことでしょう。