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出来事
2020.03.02

リビング階段は寒いの?

お客様とお打ち合わせをしていてよく聞かれるのが「リビング階段にしたいが、暖かい空気が2階にいってしまいリビングが寒いんでしょうか?」と聞かれます。

昔の断熱性能・気密性能や性能基準ぎりぎりで建てている建売住宅であればあり得ますが、それらの性能を考慮している施工をしていれば答えはNOです。

例えば弊社事務所を例にとってみます。弊社事務所は約8年前に建築しました。その頃はようやく断熱性能を強化しようという機運が高まってきた時期にあたります。事務所の断熱性能も当時としてはそこそこ良く、窓のガラスはペアガラスで場所によってはLow-Eガラスのペアガラスを使用しています。たしか長期優良住宅程度や低炭素住宅の断熱性能を軽くクリアする性能だったと思います。今では標準的な断熱性能になってしまいましたが・・・(笑)

玄関ホールには吹抜け風に階段があり、1階打合せ室と一緒の空間になっています。1階打合せ室は写真のように天井設置のエアコンで階段のエリアも冷暖房の空気が流れるようになっています。当然階段エリアの部分の1階と2階の間は大きな穴が開いている状態です。(階段は化粧階段になっているのでまるまる穴が開いているのと同じです)

一般的に考えて寒い時期の暖房の暖かい空気がこの階段エリアより2階に逃げてしまうと考えられがちですが、意外とそんな事はありません。1F打合わせ室も十分に暖かく保っています。

昔建てた家で冬は足元が寒くてどうしようもないと聞きますが、これはコールドドラフトという現象が原因で寒くなってしまいます。

空気は暖められると上昇し天井の方に溜まります。その空気が性能(断熱性能・気密性能)の低い窓の近くに行くと空気が冷やされ足元に降りてくる。それを常時繰り返している事によりいつまでたっても足元が寒いのです。これをコールドドラフト現象と言われています。

ですから、窓や外壁の断熱性能・気密性能を向上させればコールドドラフト現象がほぼなくなり、快適な室内環境を維持できます。

ここで一つおさえておかなければいけない事があります。当然気密性能断熱性能が良くなれば空気の室内対流や室内外温度差による空気の出入りが少なくなって来るわけですが、それに伴い空気の汚れも発生し室内環境が悪化します。調理をすれば二酸化炭素が発生(ガスの場合)し、水蒸気も発生します。家族が4人いれば呼吸することにより4人分の二酸化炭素が発生します。水蒸気も出ます。

高気密を求めれば求めるほど室内換気という事を機械的に制御していかなければ汚れた空気、結露の発生する環境となってしまうのです。昔は隙間の多い家だったので自然にある程度の換気をしていてくれたのですね。