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高気密&高断熱
2020.08.22

長期優良住宅はどのくらいの性能なの?④維持管理編

この記事を書いた人

代表取締役
サンエム建設株式会社代表取締役 大山剛人
パッシブハウスを中心とする高気密・高断熱住宅の専門家

建築歴45年、創業は1999年。100年快適に住める健康住宅を思い高気密・高断熱を極めパッシブハウス住宅をわかりやすくお伝えします。

4つ目の性能は維持管理という項目です。維持管理とはメンテナンスをするときに、構造躯体、既設の設備や機器類を壊さずに最小限の工事で出来るようにしておく事が必要となります。

排水管・給水管等の接合部などが点検・清掃できるようにしておく事が必須となります。これは、1階の床や天井、その他必要な場所に点検口を設けて点検できるようにしておけば良いことになります。

例えばトイレが詰まって排水が流れなくなったときに、点検できる掃除口等を設置することが必要になります。ただ機器類が取り外し出来ればOKなんですね。よく考えるとほとんどの機器類は後で取付しますから、不具合が生じたときに取り外しできるのは当然です。壊して取り外ししなければならないのは兼用便器ぐらいでしょうか。

メンテナンス時に建物本体に影響するような、例えばコンクリートの基礎の一部を壊すとか、構造骨組みの一部を壊すとか、このようなメンテナンス工事はいけないと定められています。ですから通常はさや管工法といって、建物内部から基礎を通して屋外に排水管・給水管等が貫通する場合は、後で排水管をコンクリート基礎を壊さないで交換できるように、基礎貫通部分の排水管・給水管を二重構造(トンネルを造っておいてそこに管を通す感じ)にしておくことが必要になります。

さや管工法で施工すると、後でのメンテナンスが簡単にできる。

しかし、長期優良住宅と言われている建物でも、材料費や施工費を安くするために、さや管工法をせずにスラブコンクリートの上から直接屋外に出している現場も見られます。

基礎スラブ上から排水管を屋外に出しているので、完成しても排水管が見えた状態になってしまう。長い間には排水管の劣化の原因にもなる。
排水管が露出した状態、より劣化が進行してしまう恐れも

排水管・給水管等はコンクリート内に埋め込まない、地中埋設管上にコンクリートを打たない事とされていますが、屋外の車庫等のコンクリートは除いてよいとされています。でも実際地中埋設管を交換しようとして、車庫の土間コンクリートを壊すのは大変な労力がいると思いますが・・・。

以上のような項目が長期優良住宅に求められる維持管理の性能です。基本的な考え方は、メンテナンスをするにあたり、構造躯体やそれに付随する下地材・仕上げ材を壊さないで行う事が基本となっているようです。

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