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高気密&高断熱
2021.09.07

パッシブハウス基準のUA値(外皮平均熱貫流率)の施工事例

この記事を書いた人

代表取締役
サンエム建設株式会社代表取締役 大山剛人
パッシブハウスを中心とする高気密・高断熱住宅の専門家

建築歴45年、創業は1999年。100年快適に住める健康住宅を思い高気密・高断熱を極めパッシブハウス住宅をわかりやすくお伝えします。

2021年春、nearly passive house(ニアリーパッシブハウス)の戸建住宅が完成しました。弊社で施工したUA値=0.25、C値=0.15の仕様とその具体例をご紹介します。建築地は埼玉県日高市G様のお宅になります。

UA値0.25、趣味のドラムルームを併設した戸建住宅

UA値(外皮平均熱貫流率)について

現在の住宅の断熱性能を表す指標としてUA値(※1)という数値が用いられます。 

全国を8つの地域に分け、それぞれの地域でUA値を決めています。つまり、北海道と鹿児島県では最高気温、最低気温が違うので同じ土俵で比較することが出来ないのです。 弊社が位置する埼玉県ふじみ野市、川越市の位置する南西部では、6地域というエリアにあり、比較的温暖な地域とされています。

同じ地域でもUA値には大まかに下記の様にランクが分けられています。
①国が定めている最低基準のUA値=0.87以下のランク 
②ゼロエネルギー住宅(ZEH)で定めているUA値=0.60以下のランク
③HEAT20(※2) G2仕様で定めているUA値=0.46以下のランク

(※1)外皮平均熱貫流率と言い、建物全体の断熱性能を数値で表し、数値が小さいほど高性能を表す。 
(※2)HEAT20とは、一社)20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会で推奨しているゼロエネルギー住宅(ZEH)より高性能な住宅。

今回施工したUA値=0.25の家の仕様

①基礎

基礎断熱施工により、基礎の立ち上がり・床スラブ面全面に、フェノールフォーム断熱材を敷き詰め、真冬の底冷えをシャットアウト。床下の換気も全熱交換式換気システムにより室内と同じ環境にしました。

②外壁

外壁内に硬質ウレタンフォームを充填断熱施工し、さらにフェノールフォームを付加断熱施工で、外気の冷気・熱気をシャットアウト。(一部セルローズファイバー断熱材を施工) 

③屋根

最も外気環境の影響を受けやすい屋根は、気密性の良い硬質ウレタンフォームを施工。

④開口部

すべてオール樹脂サッシでガラスはトリプルLOW-Eガラス、熱の流出入が一番起こりやすい窓は、最高レベルのサッシを使用。 

⑤南側の窓には…

シャッター・外側にアウターシェードを取付け夏の日差しをシャットアウト。

【日高の家】パッシブ性能及び仕様 

建築地:埼玉県日高市
地域区分:5地域
UA値=0.25
C値=0.15(実測値)

《断熱仕様》

基礎断熱:フェノールフォーム 厚み60mm(基礎立上り内側及びスラブ外周部)
 フェノールフォーム 厚み35mm(基礎スラブ中央部) 

外壁断熱:硬質ウレタンフォーム 厚み80mm(充填断熱) 
フェノールフォーム 厚み60mm(外張り断熱)
※一部防音室のみセルローズファイバー併用

屋根断熱:硬質ウレタンフォーム 厚み250mm 

《窓仕様》

YKKap APW430 オール樹脂サッシ トリプルガラス LOW-E 
南側窓:シャッター、アウターシェード 

《換気システム》

全熱交換型第1種換気システム(ダクト方式)

《空調設備》

冷房用 三菱MSZ-GV2820(10畳用) 小屋裏設置
暖房用 三菱MSZ-JXV4020(14畳用) リビング設置

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