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高気密&高断熱
2024.06.11

【サンエム建設VSハウスメーカー】高気密高断熱仕様の違い

この記事を書いた人

代表取締役
サンエム建設株式会社代表取締役 大山剛人
パッシブハウスを中心とする高気密・高断熱住宅の専門家

建築歴45年、創業は1999年。100年快適に住める健康住宅を思い高気密・高断熱を極めパッシブハウス住宅をわかりやすくお伝えします。

大手ハウスメーカーが打ち出している高気密高断熱と弊社が打ち出している高気密高断熱の違いを検証してみます。大手ハウスメーカーは、ハウスメーカの中でもトップクラスで、高気密高断熱を前面に掲げている会社です。

①断熱施工方法

【サンエム建設】

屋根断熱:断熱性・気密性の高い断熱材を屋根の裏面に吹付け高断熱・高気密化を実現。

外壁充填断熱+外張り断熱:壁体内に断熱性・機密製の高い断熱材を充填し、かつ外壁外回り部分全体に断熱性がトップクラスと言われる断熱材を取付るダブル断熱工法(画像①)

基礎断熱工法:コンクリート基礎(立上り、床スラブ)の部分全体に高性能な断熱材を敷き詰め、外気からの寒さや厚さをシャットアウトして、床下も室内温度とほとんど変わらない環境を作り出す(画像②)

Low-Eトリプルガラス樹脂サッシ:一番熱の流出入が多いと言われる開口部、玄関ドア部のガラスをLow-Eトリプルガラスにすることにより遮熱効果が一段とアップし、冷暖房の省エネ対策になる

【某ハウスメーカー】

天井断熱:2階の天井の上に断熱材を敷き込む事により、断熱性能を上げる方法。断熱材の上の小屋裏の環境は、外気の流入があるので夏暑く冬寒い環境になっている。

外壁充填断熱+外張り断熱:壁体内及外張り断熱共にウレタンフォームを入れ断熱性能を確保している。

床断熱工法:床のすぐ下に密着させて断熱材を入れる。そのため断熱材の下は外の環境と同じになるので、冬は冷たい風が常時入り込んでいる。

Low-Eトリプルガラス樹脂サッシ:ハウスメーカー独自に開発された樹脂サッシをオリジナル商品として使用している会社もあるが、共通した試験方法に基づいて性能値(熱貫流率)を出していない可能性もある。

下記引用文ですが、『カタログのQ値、UA値は当てにならない』https://www.2x6satoru.com/article/442828612.html

①外張り断熱
③Low-Eトリプル樹脂サッシの断面図(アルゴンガス入り、樹脂スペーサー)

②断熱性能

サンエム建設:UA値=0.26 W/㎡・K

某ハウスメーカー:UA値=0.25 W/㎡・K (Q値=0.51W/㎡・K ?

【Q値とUA値の違い】共に 温度差1℃あたりの建物全体の熱損失量を表す数値で、簡単に言えば床面積で算出した値(Q値)なのか、外壁面積で算出した値(UA値)なのかの違いです。ですから、まったく同じ断熱性能であればUA値の数値の方が小さくなります。現在は、Q値表記はなくなり、UA値で表す数値で表記するようになっています。ただ 建物の延べ床面積をもとに計算するQ値は、条件によって数値に違いが生じる可能性があります 。例えば、床面積が同じならば天井高さの高い家や屋根断熱の方が数値が悪くなります。ですから天井を低く天井断熱にすればQ値の性能は上がります(数値が小さくなる)。

②基礎断熱工法により、床下内部も室内と変わらない環境にすることが可能

ただ上記の断熱性能値は、某ハウスメーカーの場合、Q値をUA値換算すると、家の大きさが非常に大きいPLANとか、建物の間取り条件がすごく良いPLAN(真四角で総二階、窓を小さく)でなければ出てこない数値なのです。ハウスメーカーで公表されているQ値は、 非常にハウスメーカーに有利な条件で、公表数値を極限まで下げるために計算されているということ になります。実際の建物は小さかったり、凸凹が多少あるような家がほとんどだと思います。

③気密性能

サンエム建設:C値=0.1~0.2

某ハウスメーカー:C値=0.59

気密性能C値は、実際気密測定をしなければ得られない数値です。例えばC=1.0㎠/㎡という数値は、床面積1㎡あたり1㎠の隙間があるという事です。ですので、C値=0.5と言ったら150㎡(約45坪)の家で、75㎠(約8.7cm四方)の隙間になります。私見ですが、C値=1.0~0.5は高気密、C値=0.5以下は超高気密住宅と言っていいと思います。そもそも気密性能を上げるためのポイントは、多くのハウスメーカーがやっている、工場製作プレハブ化による部材の組立ての施工精度にあるのではないかと感じています。プレハブ化をすることにより現場での施工を極力なくし、熟練工でなくても組み立て可能な施工にする。しかしどんなに正確な寸法で部材を製作しても、細かいところにも配慮しながら現場で職人が造り上げる施工にはかなわないと思います。それと施工した後のチェック体制も非常に重要ポイントの一つです。職人任せにしないで、気密施工の工程ごとに現場管理者が確認をし、不具合があればやり直しをする事を徹底していないとC値=0.1~0.2の数値は達成できません。どこのハウスメーカーもC値=0.5~1.0前後が限界なのかもしれません。

気密測定の様子

断熱性能を向上させるとエアコン1台での全館空調が可能になります。プラス気密性能を向上させると隙間がなくなり、計画換気が計画通り行う事が可能になります。

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