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家づくりコラム
2021.07.27

#2 パッシブハウスの基礎と特徴

パッシブハウスの基礎とその特徴 

パッシブハウスはドイツ発祥の家づくりですが、そもそも日本とドイツでは気候が違いますし、同じ日本でも北海道と関東圏でも気象条件が全く異なります。パッシブ(passive)とは、受動的・受け身という意味で、その土地の自然環境と素直に向き合いながら設計を行うのが特徴で、特定の工法や使用する建材に指定はありません。 その土地ごとの最良な建物とは何かを考えるのがパッシブハウスというメソッドです。それは、建物の機能やスペックが規格化された住宅ではなく、快適性や省エネ性能が計算された住宅として、最良の答え(建物)へと導いてくれる建築メソッドです。そのため建築家や工務店が1件ずつ細かな設計をしなければなりません。例えば、冬の太陽の陽ざしを利用した窓の配置や、夏は木々の植栽や庇による陽射しの遮へいを考えたり、風も考慮した設計をその土地ごとに行います。どうしても建物コストが高くなってしまうパッシブハウスですが、コストを抑えるポイントには、良い条件の土地を探す事も大切になってきますし、間取りもシンプルな方が無駄な断熱材などを節約できます。パッシブハウスを検討する際は、土地探しの段階から建築家や工務店(専門家)に相談された方が良いでしょう。 

nearly passive house

パッシブハウスの認定について 

パッシブハウスの認定を取得するには、以下の住宅性能をクリアする必要があります。 

1.冷暖房負荷が各15kwh/㎡以下
2.一次エネルギー消費量(家電も含む)120kwh/㎡以下
3.気密性能として50㎩の加圧時の漏気回数0.6回以下

※漏気回数0.6回以下=隙間相当面積(C値)=0.2c㎡/㎡以下となる。 

パッシブハウスの仕様

パッシブハウスの建築方法  関東エリア埼玉編 

しっかりとした断熱

断熱素材の中では超高性能グレードに属するフェノールフォーム断熱材をコンクリートスラブ上や基礎の立ち上がり部全体に設置し、外壁部には壁体内に充填断熱+外断熱のダブル断熱工法を採用。屋根室内側面には厚み250㎜の断熱材を設置し、エネルギー消費を極限まで抑えた究極の断熱工法。

高性能な窓

最上位クラスのオール樹脂窓・トリプルガラスを採用。ガラスの中にはガスを注入し、より断熱性能・結露の防止を向上させている。そして意外と見落としがちな玄関ドアは、高断熱玄関ドア(扉厚み70㎜)を採用、極寒地でも十分断熱性能を発揮する高性能玄関ドアを採用。

高い気密性

家の気密性能はC=0.2㎠/㎡が標準。100㎡の家でおよそ4.5㎠の隙間しか存在しない超高気密住宅。冬は厳寒の凍るような風、夏は猛暑の熱風が、隙間から入り込む余地がない程の高気密空間を造り上げる。 

※C=0.2は新築時の気密測定実測値の平均値になります。間取り、窓の大きさ・数等により若干の誤差が生じます。 

熱橋の防止

熱橋とは材木や非断熱材により構成された部分で、熱が逃げやすく熱が流入やすい構造体部分になる。しかし、その熱橋部分も外壁側に付加断熱をすることで、熱橋部分から失われる熱量、流入してくる熱量を防ぐことが可能になる。

熱交換型換気

超高気密高断熱により快適な空間が出来上がる反面、室内空気の循環が少なくなるためCO2の上昇、湿度の上昇(低下)、生活臭等が発生してしまう。そこで重要になるのが換気だが、パッシブハウスでは熱交換型の換気システムで、換気による熱のロスを最小限に抑える。そして市販のエアコン1台(※)と換気システムを通して家中の温度と湿度を調整。

※冷房用エアコン1台と暖房用エアコン1台で季節により各1台を稼働する方式。冷房用は2階天井裏に、暖房用はリビングへそれぞれ設置することで、冷たい風は下へ、暖かい風は上へ移動する特性を活用する。

自然の力を利用

機械に頼りすぎず、太陽光の有効利用、採風計画、木々の植栽による遮蔽の利用等々。自然の力を上手に利用した家づくりにする事で、アクティブな冷暖房設備に頼らない省エネで快適な家を目指す。例えば冬の昼間は太陽光を取り入れ室内を温め、夏は太陽光を遮り夜間になってもムンムンするような暑さを抑える。

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